ワーホリで海外に行くけど、年金や住民税に国民健康保険、確定申告はどうしたら良いの?
ワーキングホリデーで海外に行く場合は、「住民票を残す」か「残さないか」で支払いの義務が変わります。1年以上行く場合は住民票を抜くため「支払い義務はなし」、1年以内に帰国する場合は住民票は抜かないので「支払い義務はあり」となります。
ですが、年金においては「任意加入」で住民票を抜いても支払いを続けることができたり、年度末にワーホリに行くと住民税の都合が良かったりするなど、知っておきたいポイントがいくつかあります。
そこで本記事では、ワーホリに行く前に知っておきたい&やっておきたい年金と住民税と国民健康保険、そして確定申告について、2度ワーホリを経験している筆者が解説します。
この記事を読むことで、年金や税金の心配なくワーホリに行くことができますよ。
ワーホリで1年以上海外に行くなら住民票を抜くのが必須
最初に理解しておきたいのが、「1年以上国内にいない者は非居住者扱い」になるということ。非移住者になると、年金や住民税の支払い義務がなくなります。(例えば7/5出国→7/6留学先へ入国なら、出国日の7/5に転居という形で手続きをする。)
日本に1年以上住んでなくても支払うって金銭的にきついし、住民税に至っては超ありがたいね!
住民票を抜く(住民票の移動手続き)のは簡単で、住所のある市役所等で「住民移動届出書」を記入して提出するだけ。
住民移動届出書を提出したら、年金や住民税、国民健康保険の手続きをしましょう。細かなポイントがあるので、次の章で解説します。
ワーホリ前に済ませたい年金と住民税、国民健康保険の内容と手続き
年金と住民税、国民健康保険について、手続きや知っておきたいことを紹介していきます。
もし会社を退職した後の手続きの場合は、年金と国民健康保険は「社会保険資格喪失証明書」等の退職したことがわかる書類が必要になるので、忘れないように持参してくださいね。
それでは順番にチェックしていきましょう!
ワーホリ前の年金の手続き
住民票の移動手続きをしたら、その後に国民年金課で年金の手続きをしましょう。これで海外に行っても年金を支払う義務はなくなります。
例えば、7/5に出国するとしたら手続き上はその日まで国民年金に加入の形になりますが、7月分は国民年金の支払い義務はありません。
手続きは必要だけど、支払いはなし◎
支払っていない分は当然将来もらう額は減ってしまいますが、年金は10年以上の支払い(1/4に当たる)で受給資格が与えられます(2023年3月現在)。そのことから、年金の支払いを継続したいと思うこともありますよね。
そういう場合は、手続きさえすれば任意加入も可能です。これは支払いの義務が発生するので、住民票の移動手続きをしていても年金を支払う必要があります。口座引き落としができるので、ワーホリ中でも問題もなく支払いが可能です。
私は1回目のワーホリで任意加入、2回目のワーホリは住民票抜いて年金支払いをしない選択にしました。
あなたに合った支払いの選択をしましょう。
ワーホリ前の国民健康保険の手続き
国民健康保険は市区町村が運営していて、日本に居住している人が対象のため、海外転出届けを出すことで国民健康保険の支払いの義務はなくなります。ただ、こちらも住民票を抜かない場合(1年未満の渡航)は支払う必要があります。
住民票を抜いた後に手続きをすることで、ワーホリまでの期間は紙で仮の「国民健康保険被保険者証明書」を発行してもらえます。こちらも通常通り使用できますが、7月中に渡航するなら7月分の支払いの義務はありません。
ワーホリに行く直前に破いて破棄してOKなので、その後の手続の必要もなし。
ワーホリ前に何かあったら大変なので、発行の手続きをしておきましょう!
ちなみに住民票を抜かずに国民保険の支払いを続けると、海外の医療費の一部を日本で返還してくれるそう。ですが、ワーホリに行くとなると海外保険に加入する人がほとんどだと思うので、そちらを利用しましょう。
おすすめの低価格な海外保険や、クレジットカード付帯の海外保険(エポスカード)との併用方法は以下の記事を参考にしてください。
>>海外保険の安い会社×エポスカード併用方法|アイルランドワーホリ・留学
-
海外保険の安い会社×エポスカード併用方法|アイルランド留学・ワーホリ
保険費用を安く抑えたい場合は「エポスカード」の海外保険自動付帯×外国の保険会社の併用がおすすめなんです! その理由や、実際にエポスカードを併用して海外の保険でアイルランドワーホリビザを申請した筆者が、エポスカードとの併用方法とおすすめの海外保険会社について紹介します。
続きを見る
ワーホリ前の住民税の手続き
前年度に稼いだ分の税金を支払う必要があるの住民税は、住民票を抜いた日から支払いの義務がなくなります。そのため、住民税のための特別な手続きは必要ありません。
ただし、住民税が決まるのが1月1日のため、住民票が1月1日にある場合は、前年度分の所得に対する税金を支払わなくてはなりません。
例えば、2022年7月にワーホリに行くなら、1月1日に住民票があるので前年度分である2021年分の住民税を支払う必要があります。ですが、2023年1月1日時点でワーホリ中且つ住民票を抜いているなら、2022年分(前年度分)の住民税の支払い義務はなくなります。
だから「ワーホリは年度末に行くと良いよ〜」って聞いたりするのか!
個人的には住民税を気にして渡航するより、行きたいと思ったときに行くのがベストだと思うので、「そういう感じなんだな〜」くらいに思っておけば良いかなと思います。
ワーホリ前後の確定申告の3通りの手続き方法
確定申告も同じく、住民票を抜いたら所得税の申告の必要はなく、住民票があれば必ずしなければなりません。
どのみち確定申告は帰国後にすることになると思いますが、以下の通りいつでも可能です。
それぞれ順番に解説します。
①ワーホリ前の確定申告
仕事を月末にやめた場合、源泉徴収票が2週間後くらいに届くかと思います。
源泉徴収票が届いたら、税務署またはウェブで「準確定申告」を事前にしておくことが可能です。
ただ、4月など確定申告をするには早い時期だと書類の日付が「令和4年度」など去年の数字になっていたりするので、そういった場合はウェブ上の申請ではなく、一度出力して手書きで郵送することになるので注意しましょう。
「ワーホリ準備で慌ただしいし面倒だな〜」と感じたら、個人的にはワーホリ後のやり方がおすすめです!
また、退職後すぐワーホリに行く場合は源泉徴収票が届かないので、ワーホリ中かワーホリ後に確定申告をする必要があります。
②ワーホリ中の確定申告
ワーホリで海外にいる場合、確定申告は日本国内でしかウェブ上でもできないため、「納税管理人」という代理人をたてて代理で確定申告をしてもらいます。(こちらからダウンロード)
代理で確定申告する場合、結局資料は基本的に自分で作成してお願いする感じになると思うので、ちょっと面倒くさいかも。。
住民票を抜かなかった場合は必ず3月15日まで確定申告必須なので、納税管理人を選任して確定申告を行いましょう。
③ワーホリ後の確定申告
ワーホリ後が1番簡単で、還付申告書で確定申告期間とは関係なく、その年の翌年1月1日から5年間提出することができます。つまり今2025年だとしたら、手続き不要で2020年まで確定申告ができるので帰国後でも大丈夫です。
あなたに合った確定申告の方法で、支払いすぎたかもしれない税金を戻しましょう。
紹介してきたことは、税務署の方にお伺いしました。念のため、あなた自身でも確認してみてくださいね!
まとめ
ワーホリ前に知っておきたい年金と住民税と国民健康保険、そして確定申告のことについて解説してきました。
1番大事なことは、「住民票を抜くかどうか」です。これによって支払いの義務が変わってきますが、「1年以上ワーホリに行くなら住民票を抜く」「1年未満なら抜かない」の選択肢しかないので、それぞれの状況に合わせた手続きをしましょう。
11ヶ月だけワーホリ行くとかだと、住民票が抜けないからちょっと損しちゃう。
国民健康保険は住民票を抜くと無保険状態になってしまうので、ワーホリで必要な海外保険に必ず加入しましょう。以下の記事を参考にしてください。
>>海外保険の安い会社×エポスカード併用方法|アイルランドワーホリ・留学
-
海外保険の安い会社×エポスカード併用方法|アイルランド留学・ワーホリ
保険費用を安く抑えたい場合は「エポスカード」の海外保険自動付帯×外国の保険会社の併用がおすすめなんです! その理由や、実際にエポスカードを併用して海外の保険でアイルランドワーホリビザを申請した筆者が、エポスカードとの併用方法とおすすめの海外保険会社について紹介します。
続きを見る
確定申告のみワーホリ前後、またはワーホリ中も可能なので、タイミングの良い時や方法を選んで対応しましょう。
ワーホリでは様々な手続きが必要となりますが、一つずつ行なっていけば大丈夫!
留学準備については、「アイルランドのワーホリ準備5ステップ【保存版】」を参考にしてくださいね。
\無料でアイルランド留学をサポート!/ アイルランド現地の語学学校で働いている私が、あなたの留学を無料でサポートします! 詳しくは以下の記事から★
>>アイルランド留学を無料サポート! 語学学校「Erin college(Dublin&Cork)」紹介